いしがめハウス

主にベースギターや宅録に関する話題と日々の雑記

Sadowsky Metroline UV60-4はネックが弾きやすい

 私が購入したFender 64 Jazz Bass NOSのネックの状態がイマイチであること、宅録で使うにはパッシブ特有のノイズがなかなか酷いことから、徐々にある程度の品質が保たれているであろう国産メーカーのアクティブベースを検討するようになってきました。このNOSベースは、かつてネックトラブルでアメリカへ修理に送り、戻るまで半年以上かかった経験があり、外国製のものに少し抵抗感が生まれていました。

 木材はアメリカ製の方が乾いた木で良いという話もよく耳にしますが、どうなんでしょう。国産だってそこそこいいと私は思うのです。何より楽器全体としてみた場合の品質がある程度落ち着いていることが、国産メーカーには期待できるような気がして、人生最後の楽器を買うことがあるならば、国産にしたいと考えていたのです。

 国産メーカーで気になっていたのは、アトリエZというブランド。M#245とか有名で、知り合いも使っていたりして、イメージは良かったのです。ただ、M#245は試奏をしたことがあって、中域音が細い印象で、自分の好みの音ではありませんでした。このメーカーのホームページを見るとDALというモデルがあり、これは中域がふくよかである説明があり、値段も30万円未満で、予算内でいけそうでした。最初に目をつけたのはこのDALというベースだったのですが、残念ながら、楽器店で見ることがなく、試奏ができなかったので、どうしても踏み込めませんでした。メーカーのホームページを見る限り生産終了ではないのでしょうが、楽器店でM#245はよく見かけるのに、DALは全く見かけず、試せなかったことから相棒候補から脱落しました。

 私が最初に購入したベースギターのSadowsky Tokyo RJ4は、10年以上経ってもネックのトラブルがなく、アクティブなので宅録時にノイズも出ないし、自分にはとてもしっくりくる楽器でした。DALが試せないので候補から落ち、RJ4がトラブル知らずで自分に相性が良い楽器だったことから、次の候補は、Sadowskyの国産モデルはどうかと考えるようになりました。調べてみるとSadowsky Tokyoはなくなり、MetrolineというシリーズがSadowsky Tokyo終了後の国産モデルらしいことがわかりました。

 私は、一回り小さいボディの楽器より、フルサイズの楽器が欲しいと思っていたので、Metrolineシリーズの中では、UV70というモデルがその希望を満たしていました。しかし、このモデルは、ピックアップの位置は70年代ジャズベースの位置を踏まえているらしく、これは既に私が使っているRJ4と同じような位置になります。

 SadowskyのMetrolineの中に、ボディはフルサイズでアルダー、ピックアップ位置は60年代、ローズウッド指板のモデルがないかと探すと、UV60という限定モデルが希望にピッタリでした。しかし、限定モデルのため、ネットで検索しても新品がほとんどみつかりません。ところが、ちょうどUV60の限定版を探していると、自分と同じような楽器の好みを持っている人もいるようで、限定モデルだったUV60が、2016年夏からレギュラーモデルになったという情報をみつけました。そして程なく在庫のある楽器店も見つかり、これは是非とも実物を試してみたいと考えるようになり、しばらくしてから複数の楽器店で試奏させてもらいました。

 実際に試奏してみるとアルダーボディ、ローズウッド指板、ピックアップは60年代ロケーションで、アクティブで、国産、という希望を満たしていたUV60-4は、ネックの感じといい、音の感じといい、自分が探していたものすべてを持っている楽器で、相棒の最有力候補になりました。

 似たようなモデルでMetrolineにはRV4というのもあり、試奏してみたのですが、音の感じはUV60-4の方が、既に持っているフェンダーNOSにより近い感じがしました。あれこれ考えた末、おそらく人生最後の相棒となるベースギターは、Sadowsky MetrolineのUV60-4に決定しました。

 楽器店の店頭にUV60-4の実物在庫も複数あったのですが、自分の好きな色がなかったことから、結局、受注生産品を注文し、約4ヶ月後に納品されました。

 まだ到着して日は浅いのですが、ネックが自分好みですごく弾きやすい。出荷時は少し弦高が低めに調整されているようで、強く弾くとビビるので、少し弦高を上げて様子をみようかと思っています。